2025-01-01から1年間の記事一覧
雪をテーマにした現代詩、その(9)。 雪の糸で 芦野時子雪が外にも心にも降りつむ日には終日窓辺にすわってざっくりと 白い毛糸で編みましょうか老眼鏡の中の銀色のかぎ針を ゆっくり泳がせながら雪原のように 白く大きいひざかけをめまいがする程白い雪原は…
雪をテーマにした現代詩、その(8)。 雪みち 坂本梅子自分のゆくみちは自分が踏んでゆけと降りこめた朝の雪は言う踏み俵は私の体重と道巾をしるして神秘の雪に原始の踏み跡を残して進む柿の木の下みちは風が枝雪をふり落とす少し迂回してゆけばよい坂みちの傾…
雪をテーマにした現代詩、その(7)。 春 雪 あんべひでおこうしなければならないからこうしているのだというふうに自分の降りてゆく路を大きな目玉をあけて確かめながら雪はゆっくりしたおもいで降っているようだ あんべひでお(本名 安部英雄 1922~1963)は…
秋田市の象徴 太平山(たいへいざん)1,170メートル 雪をテーマにした現代詩、その(6)。 雪のかたち 雨宮正衛 ぼたぼたと 雪が降り 雪が降るまのあたり 逢うべくありて 手紙書くばんばんと 雪が降り 雪が降るまぎれなき 吹雪だまりの 道渡るのんのんと 雪が降り …
雪をテーマにした現代詩、その(5)。 吹雪 福司 満 雪は黒味をおび寒さはえぐるように迫る絶えまなくガラス窓をたたくのを徐に覗くとき「台湾坊主」はユーモアのひとかけらも見せずに暴れている雪の幻想をどこかへ吹き飛ばしごうごうと押寄せるあの奇怪な使者…
雪をテーマにした現代詩、その(4)。 ゆきんこ 佐藤 旌(せい) さんだらぼっちにわらぐつ はいてゆきんこ ゆきんこきっくきっく とんとんやねのうえでものはらでもひゅるひゅる まわってきっくきっく とんとんかすりもようのどんぶく きこみゆきんこ ゆきん…
雪をテーマにした現代詩、その(3)。雪の日 田中冬二 雪がしんしんと降つてゐる町の魚屋に赤い魚青い魚が美しい町は人通りもすくなく鶏もなかない 犬も吠えない暗いので電燈をともしてゐる郵便局に電信機の音だけがする雪がしんしんと降ってゐる雪の日はいつ…
(一昨年、庭先へ遊びで作った雪灯籠) 雪をテーマにした現代詩、その(2)。雪 新川和江うまく結晶できないままに雪は 地上に到着してしまうことがあるそんなとき雪はとても はずかしいわが身をひどく不甲斐ながっていそいで とけてしまおうとする青年のとが…
先週は全国的な寒波でニュースを賑わした・・・はずだが、当地(秋田市内)は意外とそれほどでもなかった。今冬はこのままであってほしいと切望!したが、今週の天気予報には雪だるまマークがついている。仕方のないことだと少しだけ納得。 だからというわけ…
静岡県島田市の詩人橋本由紀子さんが第5詩集『花魂<ソウル>』を出版された。 経歴に日本押花デザイン協会の所属でもあると記されており、この詩集には前衛的なコラージュ作品も多く掲載されている。その中から1編の詩作品を紹介したい。キョリはかなしい…
先日、秋田県が主催する「秋田県民文化芸術祭2025」の表彰式が行われ、詩の部門は最優秀賞1編、奨励賞2編、入選2編、22歳以下が対象となるグリーン賞2編がそれぞれ表彰された。 ここ数年高校生の中では俳句、短歌の人気が続いているが、今年は詩の部門…
北秋田市在住の僧侶(現在は東堂)でベテラン詩人、亀谷健樹さんの6冊目となる新詩集『遺跡』が上梓された。三章に分けて45編の作品が収められている。 足 跡 あの世の微妙な鈴のねにみちびかれこの世のつみとがの風においたてられあじろ笠の群れがゆく白…
先日、大八木敦彦氏の『ボブ・ディランの詩学』を取り上げた際、コトバに対する考え方に魅かれたということを書いた。そういえば自分の中でもこだわっている部分があるなと感じたからだが、昔むかし詩に書いたことがあったことを思い出した。 原稿集を探って…
2016年にノーベル文学賞を受賞したボブ・ディラン。第2章で歌詞の持つ詩的文学性とその本質について110ページにわたって考察している。 「二〇一六年のノーベル文学賞は、この賞が創設されて以来百十数年の歴史の中で疑いもなく画期的な、否、「革命…
10月19日(日)、秋田県現代詩人協会主催の「秋田の詩祭2025」が秋田市内で開催された。 今年は詩の朗読と講演、そして県内の詩誌や会員の著書を展示(無料持ち帰り可)。講師に秋田県立大学副学長の高橋秀晴先生をお招きし、著書『八郎潟文学誌』に基づ…
私が所属する詩誌のひとつでもある『密造者』の第121集が発行された。編集発行は北秋田市の亀谷健樹さん。創刊が1965年8月というから、今年60年目を迎えたことになる。 余談だが、「密造者」という誌名が「密造酒」とよく読み違えられることがあっ…
ここずっと時間に追われ家と目的地を往復する日が続いたせいか、気持ちもどこか余裕のないまま過ぎていた。 そんな中、昨日は久々にウォーキングをすることができた。暑い暑いと口癖のように言っていた残暑も、気づけばいつの間にか朝夕涼しくなり、街は秋の…
詩誌『komayumi』第57号を受贈した。 編集・発行は北秋田市の成田豊人さん。長年コンスタントに発行されている。 今号は若木由紀夫さん、成田豊人さん、進藤小枝子さん、須合隆夫さんが詩を載せ、照内きよみさんがライフワークともいうべき宮沢賢治につい…
いつでも行けるから、近いから、知っているからと思って久しく訪れていない所というのは意外と多いかもしれない。数年前の記憶のまま、そこはすべてがストップしたまま。 先日、千秋公園(秋田市)前の秋田芸術劇場ミルハスで会議があって出向いた折、ある人…
先日、近くを通ったのでと知人が顔を出してくれた。その後方には可愛いお嬢ちゃま。保育所へ行っている孫娘だという。恥ずかしそうに挨拶してくれたが、何か嫌がるようなしぐさ。知人がすまなそうに「なんか匂いがするらしい」と言い、「い草の香りかな?」…
担当している地方紙読者文芸の評で、「今の年齢でなければ書けない詩を」といった趣旨のことを書いたことがありましたが、時として実作者のもう一人の自分がそのように出来ていないことに気づいたりすると、思わず苦笑い。 思いはあっても途中のままで止まり…
今日も秋田市内は猛暑日。どうしたものか・・・。 千秋公園の入り口にある「大手門の堀」のハスが、今年も美しく華やかに咲き誇っています。 夜になるとライトアップされます。 秋田県出身のシンガーソングライター高橋 優さんの曲が流れると、それにあわせ…
7月20日~21日、秋田市土崎地区の「土崎港曳山まつり」が行われました。 このお祭りは、同地区「土崎神明社」の例祭で、18世紀から続いている祭典行事。堅苦しく言えば「ユネスコ文化遺産・国指定重要無形文化財」。それはともかく?地元っ子にとって…
7月に入って間もなく、庭先のヤブカンゾウ(別名を「忘れ草(ワスレグサ)」と言いますが、「勿忘草(ワスレナグサ)」と似た名前なので、よくワスレナグサと書いている人がいます。紛らわしい名前ですね。)の花が咲きました。昨年より5日遅れ。 この花が…
宮本苑生(みやもと そのえ)さんの詩物語『魔法の練習』をご恵投いただいた。 詩物語とあるように、詩の形式をとった魔法使いの少女カノンとその家族の物語。登場するのはカノン、母、父、祖母、生まれたばかりの弟トリル、カノンの友達、母の親友の双子の…
詩人でアーティストの若狭麻都佳(わかさ まどか)さんから嬉しいニュースが飛び込んできました。 今年3月13日から4月12日、ベルギーのブリュッセルで開催された「日本・ベルギー芸術交流展」で、若狭さんの作品『ピルグリム=冥(くら)き裸体の縁取…
矢代レイさん(秋田県現代詩人協会会員)の詩展が7月1日から秋田銀行本店のロビーを会場に始まりました。 今回は、矢代さんの個人詩誌「ピッタインダウン」第47号から第51号までに収めた詩作品の中から12編、同じくショートショート的なウイットのある…
6月29日(日)、秋田県現代詩人協会の定例行事である「詩の小径 -文学散歩-」が開催された。 今年は県中央北部八郎潟町(はちろうがたまち)にある与謝蕪村、正岡子規など歴史的な文学碑をはじめ、五城目町(ごじょうめまち)出身、昭和初期の小説家矢田津…
今年初めてのトウモロコシを食べた。 秋田をはじめとした北東北は8月頃が旬だが、スーパーから買い求めたのは九州産? 茹で上げてから、無意識に親指と人差し指を使って一粒ずつ千切って食べていた。子供の頃・・の・・1950年代の時代性が出てしまった…
ここ数年、新刊の詩集を予約してまで買うという事は少なくなった。贈呈される詩書以外は、もっぱら全国チェーンの古書店で気ままに買うか、書店で文庫本化された関係書を楽しみながら探す。終活?の一環として本の整理(廃棄か無償譲渡)を意識的に行ってい…